2020年度シンデレラガール総選挙における塩見周子の分析

  1. はじめに

  2. 概要

  3. 2019年度から今年度までの実績

  4. 総選挙における順位の要因と妥当性の検証

  5. 「しゅーこーど」において今年度行われてきた企画についての考察

  6. 来年度に向けた展望及びプロデュース方針についての提案

  7. おわりに

  8. 参考文献



  1. はじめに

本文書はいち塩見周子担当プロデューサーとしての所見であり全塩見周子担当プロデューサーの持つマインドではないことをここに記す。今年度のシンデレラガール総選挙における塩見周子の結果を受け、今年度の結果に至る理由や今後の方針などについての考察を行った。異論反論があることは予想されるので何かあれば後述のアカウントまで連絡をしてもらえると幸いである。



  1. 概要

 はじめに、塩見周子についての簡単な情報の共有を行う。

塩見周子(18) CV:ルゥティン

・出身地:京都

・高校卒業後実家暮らしをする予定が家庭の事情によりアイドル業をすることによってプロダクション加入

・第4回シンデレラガール

・代表的なユニットとして「羽衣小町」「LiPPS」「CAERULA」「テンプテーション・アイズ」などが挙げられる(後ほど追記あり

・ソロ曲に「青の一番星」「Private Sign」、ユニット曲に「Absolute NIne」「Tulip」「夏恋-NATSU KOI-」「ガールズ・イン・ザ・フロンティア」「不埒なCANVAS」などが挙げられる(後ほど追記あり

 以上基本的な情報を簡単に説明する。書き漏れている曲・ユニット情報については編集の都合上一部省略した。


  1. 2019年度から今年度までの実績

 モバマス(モバゲー版アイドルマスターシンデレラガールズ)においては2019年5月末に新規SR、「奇しき縁」として登場。ブライダル衣装に身を包み狐の嫁入りがテーマとされた。同年12月初旬、デレステスマホゲーム、アイドルマスターシンデレラガールズスターライトステージ)のSSRカードとして登場していた「夜色の暁風」が再録として登場。なお、塩見が登場したシナリオなどについては筆者がモバマスを深く嗜んでいないため割愛し、以後モバマス関連の情報などについてはwebページ及びDiscord上の塩見周子担当サーバー、「しゅーこーど」などを基に記述する。

 デレステにおいては2019年1月中旬、新規恒常SSRとして「羽衣小町」が登場。その後8月1日から始まったイベント「LIVE Groove Vocal Burst 夏恋-NATSU KOI-」の達成ポイント・ランキング報酬SRとして登場。その後現在(5月25日現在)開催中のイベント「不埒なCANVAS」にて達成ポイント・ランキング報酬として登場。

 なお、2020年度に行われたシンデレラガール総選挙においては190人中50位圏外となった。


  1. 総選挙における順位の要因と妥当性の検証

本年度の総選挙結果は昨年に引き続きランキング圏外であった。第4回総選挙において1位になりシンデレラガールとなったがその後順位のキープが続かず次回の総選挙では圏外、その後は48、47位でランキング圏内に復帰するも次回移行は圏外が続いている。原因としては純粋な票不足である。歴代シンデレラガールと比較すると、シンデレラガールとなってから直近の総選挙の結果は高垣楓渋谷凛が10位以内の差をつけているケース以外は全て20〜40位以上のランクダウンをしていることが確認された。

歴代シンデレラガールの翌年の順位との差の平均を出すと、24.25位のランクダウンとなった。※1位から圏外となった場合は順位差49として計算した。

これらの結果から、最低でもシンデレラガール就任翌年の順位は25位ランクダウンするものとすることを前提とし、第5回総選挙において塩見が圏外となったのかを考察する。

第一に、歴代シンデレラガールに見られる傾向として、「シンデレラガール就任を目標とする」ケース(以後ケースA)と「継続的な人気を保つことを目標とする」ケース(以後ケースB)がある。前者は昨今によく見られる担当アイドルをシンデレラガールにすることをモチベーションとするプロデューサーのプロデュース、後者は担当アイドルを継続的にプロデュースすることによる副産物としてシンデレラガール就任。といったケースである。あいにく筆者が塩見を知ったのは彼女がシンデレラガールに就任してからのタイミングなので彼女がシンデレラガールに就任した経緯などについては憶測で記述をすることを避けるため不明とする。ケースAを裏付けるものとして、この今年度のシンデレラガール、北条加蓮は一昨年から上位3位にランクインしていたこともあり昨年度の総選挙後から次回のシンデレラガールは彼女になるのではないかといった声が既に広まっていたことが考えられる。北条が磐石とされていたのは同じ形で前年度シンデレラが本田未央になったことが挙げられる。それを裏付ける数字として、今年度の1位投票数は16,926,974票、2位の鷺沢文香は9,951,829票と実に6,975,145票差を見せつけた。この票差は今年度5位の高垣楓の投票数を超えている。今年度は課金による投票券と配布される投票券が例年よりも多かったことによって分析が難しいが、各プロデューサーの担当に投票する際に北条にも投票する「浮動票」、前年度投票を協力してもらったプロデューサーと担当アイドルへの「恩返し投票」といったケースが見られたのではないかと考えられる。もちろん北条担当プロデューサーの努力によってシンデレラの靴に彼女は選ばれたのだが、例年のシンデレラが決まる背景には周囲の動向によって投票するアイドルを選ぶといった形で総選挙に参加するプロデューサーも一定数存在すると考えられることから今回はケースAを採用する。反対に、ケースBのアイドルとして挙げられるのは高垣楓である。彼女は第1回、8回以外の総選挙において全て一桁の順位をキープしており、現在の歴代順位平均は5.66位である。はっきり言って以上である。塩見の場合圏外を50位とした上で36.2位である。実際は50位以下であることが考えられるのでそれよりも数字は上だと予想する。あくまで最大限の希望的観測をした上の数字が36.2である。塩見については第4回以後圏外の順位であり確実な順位が確認されないため順位平均数字は分析に用いるには不十分であるが、参考として計測した。

塩見をケースAに適用したとしてもこの圏外やそれに準じる順位であることはどこかに彼女に対するカードやイベント起用以外のプロデュースのアプローチの方向性に問題があると考える。これはあくまで数字とパターンから推測したものであり、決してこれまでの塩見担当プロデューサーを貶める意味ではない。次項にて今年度塩見担当プロデューサーのサーバー、「しゅーこーど」にて行われていた取り組みに注目し塩見のアプローチの第三者的な観点と共に評価・考察を行う。


  1. 「しゅーこーど」において今年度行われてきた企画についての考察

 今年度「しゅーこーど」において行われていた取り組みを簡単にまとめその有効性を検証した。本項はDiscord「しゅーこーど」サーバー内にある「総選挙チャンネル」にあったものから引用したので今後引用漏れなどがあった場合は修正を行う予定である。

 今年度塩見に投票する際に用いられたハッシュタグは「周子に投票よろしゅーこ」・「周子にガラスの靴をもう一度」などであった。この点についてはTwitter上で複数のハッシュタグが並ぶことがなかったと見られ、目的の共有及び統一性があったと考える。

本サーバー内においては「元々塩見担当のプロデューサー」しかいないことがあり、その担当のあり方における問題点として他のアイドルの動向を理解しないまま盲目的に担当に投票をしていることが考えられる。ユニット一斉投票を行う場合においても塩見に対してメリットがある形の提案をするべきである。塩見の所属するユニット、「ポラリスノーツ」担当プロデューサーによる工藤忍塩見周子・アナスタシアの一斉投票、「新月の夜にポラリスを」が行われた。しかし、塩見単体の一斉投票企画が大きく広がらなかったことからあくまで「ポラリスノーツ」のメンバーとして投票されることでは投票の母数が増えるだけでありユニット内における相互投票する目的は達成されていてもやはり一人当たりの投票数及びプロデューサー個人の投票率が低いことが問題として挙げられる。理想論となるがユニット一斉投票となる場合は「ユニットに属する担当よりも1枚多く塩見に投票する」などの「確実に塩見の票数がユニット内のアイドルと差が発生する」形が考えられる。しかし、現実的な問題としてこの投票方式では各担当内において獲得票数に差が発生し「ユニットメンバーは共通であり平等」という不文律が破られてしまう。いかに塩見にとって有益である投票形式に企画するかが来年度は重要視されるだろう。本サーバー所属のプロデューサーによる塩見に関するレクチャー、「しゅーこーぎ」では塩見周子概論に伴い本レクチャー用テキスト(https://docs.google.com/presentation/d/1fu95Vuk2KCzkH_SGJ278Utc5lxwgfhTa75zbbqNn0GI/edit?usp=sharing)が使用されている。本レクチャーにおいては第1回から第8回までの総選挙の推移が事細かに分析されているので本文における過去のデータ不足は本資料で補完してもらえると幸いである。

 本サーバーに所属する塩見担当プロデューサーがすべてこのテキスト内にあった第4回以後の分析に当てはまるとは書かないが、これまでのシンデレラガールの翌年順位低下の根拠としては十分に考えられるものであると考えられる。

 具体的には「前年度以降の燃え尽き症候群」・「総選挙圏内ランクインの意義に対する疑問」・「前回総選挙に協力してくれた他の担当プロデューサーへの恩返し投票による塩見の投票割合の低下」があった。チャンネル内及び参加者に対しては塩見に対する理解が一層深まったが、塩見を担当としていない人にとっては影響が少なく直接的なアプローチにならないことは問題点として挙げてもよいのではないのかと考えた。ナイトレン氏に参加者の内訳などの提示をお願いしていないことから具体的な人数やメイン担当アイドルが不明である。今後情報が集まり次第この部分については議論の余地があるだろう。

 これらの他にチャンネル内における取り組みは確認されなかった。

 また、そもそもの問題として本サーバーに所属するプロデューサー全員が塩見のみの担当ではないことも考えられる。筆者である私も塩見のみの担当ではなく、今回は塩見の他にも多数別の担当に投票していたことは確かである。この点について、それぞれが互いを責め合う必要はなく、今回塩見に対する投票数が少なかったことと彼女以外に担当がいることについてはまた違った問題であると考える。


  1. 来年度に向けた展望及びプロデュース方針についての提案

 本項においては来年度行われる予定である第10回総選挙に向けた塩見のプロデュース方針の統括と提案を行う。

 今年度の総選挙が前年度と比べ大きく異なった点として「ボイスオーディション総選挙」が実施されたことが挙げられる。また、ここで見られた桐生つかさが3位に入賞したことについて塩見に限らず様々なアイドルに対する投票アプローチが考えられた。

 桐生つかさは今回のシンデレラガール総選挙においては圏外であった。しかしボイス総選挙においては3位を勝ち取った。ここから考えられることは、ターゲットの固定とそこに伴うプロデューサー間の共通理解の必要性である。今回の桐生つかさに用いられたハッシュタグは「つかさ社長に全力投資」のみ(あくまでこちらの検索によるものであり不確定)であり、こちらでも目標の共通理解化が見られる。ボイスオーディションに力を注がれたアイドルの選挙活動には純粋な担当による投票券を用意した物量作戦とともに関連性の見られるアイドルとの相互協力を積極的に取っていると考えられる。ここで大事なことは「いかに関連性のあるアイドルを見つけかつ相互に悪影響を起こさないよう最大限のシナジーを得る」ということである。今回の桐生担当プロデューサーの戦略である「ボイス付きアイドルの投票」と「ボイス総選挙での桐生への投票」に平等性を持たせ、かつそれを多数のアイドルに票交換として持ち込んだことである。ここにおけるメリットは桐生担当による票は「どこに入ってもよい」ということである。総選挙に重きをおかない桐生担当にすればボイス付きアイドルの順位は担当にとって一切関係がない存在である。つまり、今回1位にランクインした北条、2位だった鷺沢、3位の一ノ瀬が他のプロデューサーに向けて票交換を持ち込む先の全てに桐生担当が常駐できるということだ。もちろん桐生自身にこれまで関わったアイドル達とのやりとりや言動から他のプロデューサー達を信用させた実績があってのことだが、この戦略は限定的なフィールドにおいては十分な有用性が見られた。

また、今回惜しくもボイスオーディション入賞を逃した浅利について落選に至った経緯を簡単に考察する。彼女は総選挙においては14位で圏内に入賞しており、人気度やプロデューサーの力の強さは十分なものがあると考えられる。しかし、今回のボイスオーディションは落選であった。この現象を先ほどの桐生の場合と比較すると両方の総選挙に力を入れ、投票の分散が見られたことが考えられる。昨年度からの宣伝もTwitter上で多く見られ、昨年度の総選挙結果から考えて年内にサプライズボイスとして登場するのではないかとの声もちらほらあがっていた。かくいう私も浅利がシンデレラガールズ劇場にてサプボ登場するのではないかと考えていたこともあり、今回の結果については一考の余地があると考えられる。私自身が浅利担当プロデューサーではない以上曖昧な推察は浅利担当に対して失礼であるためこれを以て考察を終える。

そもそもなぜ塩見に票が入らないのか、ここが問題である。彼女に対して関心を持たないプロデューサーであるという仮定のもと予想をする。箇条書きするポイントは彼女について簡単に知っていること、視覚的イメージと彼女に付随する既知の情報である。大前提としてこの推測を行うのは塩見担当プロデューサーである私自身であるためこのリストアップにおいての確証はない。

〈京都生まれ・リップスのメンバー・銀髪・羽衣小町・黒髪・不埒〉などが彼女を知らないプロデューサーの考える彼女についての簡単な情報だろう。このことから考えられるのは、「自分たち塩見担当以外はそこまで塩見に対しての関心がなく、また彼女自身新たにアイデンティティを生み出す余地がない」ことである。5年前の総選挙で彼女がシンデレラガールに選ばれたことすら知っているプロデューサーは少ないのではないだろうか。辛辣な結果となるが、彼女のことを詳しく知らない体で彼女について聞かれるとこの程度の情報しか引き出されないのである。今年度の総選挙後に塩見は「不埒なCANVAS」のイベントでランキング報酬となりコミュにおいても黒色に髪色を変える出来事があり、「黒髪周子」の文字がTwitterのトレンドに並んだ。これが何を意味するか、彼女のアイデンティティを塗り替える行動がない限り多数の注目は得られず効果的なプロモーションは難しいということだ。

これまでに彼女がプロモーションとして複数のプロデューサーに対してアピールする機会があったことを簡単に挙げるなら、小早川紗枝とユニットを組みデレステ内のイベントで発表された「美に入り彩を穿つ」は2018年1月、2曲目のソロ曲が発表・発売された2018年8月、2019年1月にはデレステで新恒常SSRが登場、6月にはモバマス内の限定ブライダルガチャで白無垢姿のカードが登場し、同年8月には2017年に発売された「夏恋-NATSUKOI-」がデレステ内でイベントが実施された。そして2020年5月、「不埒なCANVAS」が行われている。

このように、毎年ある程度のイベント、限定カードの起用はされており運営から不遇な扱いがされている訳ではないことは確かである。「美に入り彩を穿つ」は毎回のライブにおいてもキラーチューンとして毎回会場を沸かせていると考えられ、総選挙で圏外になることの理由に「彼女の人気がない」ということはないだろう。

よってここからは今後の総選挙における塩見のプロモーション及び選挙活動の行動指針を定めるとともに来年度すべきことを提示する。

第一に、塩見の知名度は我々塩見担当プロデューサーの想定よりも低いことを我々塩見担当は共通認識として理解すべきである。現在の塩見の知名度をこれまでの総選挙順位に換算すると、「圏外」である。これはつまりどのアイドルの担当もしていない、または全てのアイドルを担当していて特定の担当がいない第4回総選挙以後からデレマスをスタートしたプロデューサーにとって目に見えて存在が確認することができていないということである。名前の分かる50位圏内にランクインすることは「視覚的に順位表を確認すると名前がある」ということである。当たり前のようなことを書いているが、そもそも文字のみの「塩見周子」や塩見の宣材写真を認識することだけでも視覚的アプローチはかけられているのである。人は見た目の8割が最初の印象に繋がると言われている説もあり、この視覚的アプローチの必要性と効果を積極的に用いる必要があると考える。

今回の提案は良く言えば基本を積み重ねる、悪く言えばありきたりである。しかし、今回に至っては「シンデレラガールの実績があるのだから知名度はあるだろう」などといった称号やこれまでの活動実績にあぐらをかき、本質的な問題を直視してこなかったことから見直すべきである。(もちろんこうではなく真摯に毎年分析をしていたプロデューサーもいたはずであり何度も書くがこれは塩見担当を侮辱する意図で書かれたものではないことを断っておく)

ここからは心理的な法則などを用いたアプローチについて説明していく。「ローボール効果」という法則をご存知だろうか。逸話で説明するならば、低く飛ぶボールをキャッチできない人間が高く飛ぶフライ球をキャッチできるはずがない。といったもので、基本的かつ地味、地道な行動や業務ができない人間はここぞといった場面で活躍することができないということを表した法則である。この法則の強みとなる点として、「低い行動を積み重ねることで自分のことを高い行動もこなすことができる人間」だと第三者が錯覚することがある、ということだ。

今年度のボイス総選挙で1位となった辻野あかりを例としてみよう。彼女のランクインを大きく支えたと言えるのは「たべるんごのうた」ではないだろうか。この曲はあるプロデューサーがニコニコ動画に投稿した音楽であり、この曲のヒットとともに著名人によるカバーの公開などがあり、辻野を知らないプロデューサーやそもそもデレマスを知らなかったユーザーが辻野担当プロデューサーとなったことなどが確認された。この曲の公開後はこの曲をモチーフにしたMAD動画などの二次、三次創作となった動画が次々に様々な媒体で投稿された。それぞれの地道かつ目に見える形での広報活動が次第に一般化し「辻野あかりは今波に乗っているのではないか、彼女が次のボイス総選挙筆頭なのではないか」といった形の錯覚をし始めることにつながり一時期一代ムーヴメントとして乱立していた各アイドルのPRを蹴散らした。少なくとも私の確認する限りでは今年度の総選挙のPRに音楽が使用されたのは彼女だけだったのではないだろうか。と、このように一つの地道な作業をコンスタントに継続することで周囲にはその勢力が活発であると錯覚させ、その集団に入り込もうとする動きが発生するのである。興味を持ったから投票してみるか・遊び半分で入れてみるかと思わせ実際に投票させると投票の意義などを考慮しなければこれは「成功」なのだ。そもそもの知名度を上げると同時に投票までの流れを明確に提示する。そこから投票をしてくれた塩見以外の担当プロデューサーにはダイレクトマーケティングをするなどをして更に一人あたりの投票数を増加させることが重要である。今回は認知度を向上させることを目的とした方針を立てた。次は来年度塩見をどの位置にランクインさせるかによって変化するアプローチの熱量についてである。

来年度の塩見をシンデレラガールにするという目標を立てるのならそれはおそらく不可能である。理由はいくつかあるが、知名度及びプロデューサー一人あたりの投票数の期待値の低さ、総選挙上位アイドル担当プロデューサーの来年度への布石と投票実績、ランキング圏内のアイドルの知名度と圏内所属による保険などが挙げられる。圏内にランクアップさせることを目的とするのならこれまでの塩見の経歴や実績、プロデューサーによる活動によればそれは可能であると考える。

ここで考えられる即効性のあるマーケティングについてだが、塩見自身の強みを活かした戦略を考案するとともにこれまで先述の相互協力によるシナジーを狙うことが必要だと考える。この強みを活かした戦略については追々練っていく予定である。

このシナジー計画(仮称)は文字通り塩見と絡むことがあったアイドルの投票にこちらも参加する見返りとして協力の対価の投票を得るプランである。こちらが独自に探しまとめた2019年度から今年度総選挙までに塩見と絡むことがあったアイドルをざっくりまとめると、〈前川・向井・村上・鷺沢・アナスタシア・渋谷・本田・工藤・相葉・輿水・イブ・十時・神崎・浜口・藤原・栗原・喜多見・松永・宮本・一ノ瀬・城ヶ崎・速水〉らが挙げられた。この22人のうちボイスがついているのは19人、ボイスがついていないのは3人だった。来年度にボイス総選挙が実施される前提で話を進めるが、今後はボイス総選挙の投票をする見返りとして塩見に票を入れさせる「各種相互投票」とシンデレラガールを狙うアイドル・ランキング圏内を狙うアイドルへの投票の見返りに塩見に票を入れさせる「同一相互投票(a・b)」の3種類の相互投票を実行することを提案する

それぞれを解説していく。なお、それぞれの名称は仮称であり今後変更の可能性あり。

「各種相互投票」については今回ボイス実装を逃した〈工藤・イブ・栗原〉の3人の投票協力をアピールすることで相互の投票を促す。「各種」と名付けた理由は総選挙の部門がそれぞれ異なるためである。今年度の桐生の例を出すが、彼女は総選挙に重きをおかずボイス総選挙に最大限の力を注いだことが総選挙の順位を見て分かる。しかし、工藤の場合総選挙ランキング圏内にランクインしているがボイス総選挙は圏外ランクインとなった。前回までの総選挙は圏内に入ることがボイス実装のチャンス到来とされていたが今年度の総選挙は純粋な人気投票としての総選挙とボイス実装のための総選挙と明らかな総選挙の目的意識の差別化を図ったと考えられる。今回の工藤担当プロデューサーのボイス総選挙における戦略が甘かったと書く訳ではないが何を目的とするかを一本化して継続することが出来なかったのではないかと工藤担当ではない立場から考察する。しかし、今年度の総選挙において高い順位に工藤はランクインしていたことから来年度のボイス総選挙に大きな布石が打てていることは確かである。また、今年度の総選挙において工藤とアナスタシア、塩見の3人で組んでいたポラリスノーツの一斉投票が企画されていた。他のユニットの一斉投票が見られなかったことから今回や今後工藤担当とはこの「各種相互投票」の意思・目的が伝わり双方に納得のいくものができるなら本投票計画の実現可能性があるだろう。具体的には「工藤のボイス投票をする代わりに塩見に総選挙で投票すること」である。

「同一相互投票a」については、これまで、そして今後塩見と絡むアイドルの担当と相談し一定数の投票を該当アイドルにする代わりに見返りとしての投票を塩見にする計画である。この同一相互投票をa・bの2つに分けた理由は「シンデレラガールになる可能性があるとされるアイドル(以後ポストシンデレラ)」・「これまで絡んだことのあるアイドル」の2種類の絡み方があったからである。そして、このポストシンデレラとこれまで絡んだアイドルとは決定的に違う点が存在する。それは、ポストシンデレラのプロデューサー人数と投票総数はこれまで絡んだアイドルのプロデューサーと投票総数を遥かに上回る点である。先述の通り今年度のシンデレラの北条と2位の鷺沢の獲得票数の差は5位の高垣よりも多い。それはつまり、具体的な計算を省いているものの上位陣に位置しているアイドルに入れられる投票券やそれぞれを担当するプロデューサーの人数は相対的に圏外や圏内下位ランクインアイドルよりも多いということである。今年度2位以下だったアイドルの担当プロデューサーたちは来年こそはと奮起している頃であろう。そこで彼らが次に起こすアクションは何か、そう、担当アイドルの票固めである。本総選挙における唯一の通貨は投票券である。今回の北条の得票数が約1700万票であり、担当プロデューサーの人数は相当存在し、かつ相当な額の課金で投票券を用意したと見られる。この大多数のプロデューサーらに自分たちの担当に投票する見返りに自分たちの投票券を塩見に使うと上位陣の担当たちに確約させることができるなら確実に今回上位アイドルに入れられた票数の数パーセントは塩見のものになるだろう。それだけでも50位周辺にランクアップするきっかけとなるのではないだろうか。この「今年度の2位以下の上位アイドルと結託しそれぞれが指定するアイドルに投票するプラン」が「同一相互投票a」である。来年度は鷺沢・一ノ瀬・十時などがポストシンデレラでありこれらのアイドルのプロデューサーと早々に結託することが重要であると考える。

次に、「同一相互投票b」についてはこれまで絡むことのあったアイドルとの「票交換」である。これはいわば塩見への投資であり、他のアイドルに塩見担当が票交換をしていることを各陣営にアピールすることで塩見担当プロデューサーを超える人数の投票を得ることを目的としている。つまり、投票券の循環である。こちらは「各アイドルに票を回し同数、あわよくばそれ以上の票を塩見に巡らせることを目的とするプラン」が「同一相互投票b」である。ここで有用であるのが、塩見のユニットの絡みの多さである。これまで関係をもった縁をもとに一人でも多くのアイドル、そしてプロデューサーに投票するアプローチをかけ、実質的な自分の担当アイドルへの投票の「票交換」を塩見の専売特許として用いることで他のアイドルとの票差を作り出すことにつなげる。ここから塩見自身のダイレクトマーケティングに持ち込むために「しゅーこーど」内で行われている塩見周子に関するガイダンス、「しゅーこーぎ」を活用するのも手ではないだろうか。全体投票数を増やした後は個人の投票数を増やすことでさらなる塩見票の増加を目指す。「しゅーこーぎ」については今後サーバー内で運用方針を定めるべきだと考えるためここでの運用方針の提案は控える。

今後の継続的なダイレクトマーケティングなどについては、新たに塩見についてを発信することはこれまでと変わらないとする。しかし、和風アイドルという強みがある以上国内外問わず新規プロデューサーの開拓には継続的に力を入れ、塩見担当プロデューサーの獲得は継続して行うべきであると考える。


  1. おわりに

今回は塩見周子の2020年度総選挙の結果を踏まえた総括と考察、そして今後の展望と提案を行った。この文書の作成にあたって私自身塩見について深く考え直すことが度々あり、このような辛辣なことを分析として書いてもよいのか何度も悩まされる場面があった。しかし、来年度の総選挙にて圏内、トップ50位以内ランクインを目指すにはこのような形で彼女と彼女を取り巻く環境を考え直すべきと判断し10ページ、11000字を超える文書を作成した。この分析が少しでも彼女の票に繋がってくれるなら幸いである。何度も書くが、この文書における塩見周子、およびその担当プロデューサーに対する評価・分析は私Paulによるものではなく、あくまで第三者的目線で行ったものであることをかたく記す。本文書において不明な点、ミス、意見などがあれば修正を行うのでTwitterの@poruporungo66まで連絡をお願いします。


  1. 参考・引用

・ディスコードサーバー「しゅーこーど」

・ディスコードサーバー「しゅーこーど」内コンテンツ、「しゅーこーぎ」テキスト

塩見周子

ニコニコ大百科「第9回シンデレラガール総選挙」(https://dic.nicovideo.jp/a/第9回シンデレラガール総選挙)

・「たべるんごのうた」

ピクシブ百科事典「塩見周子」(https://dic.pixiv.net/a/塩見周子